6月16日
投資被害について
15日の米国株式相場は下落。
ダウ平均は34.65ドル安の17640.17、ナスダックは8.62ポイント安の4834.93で取引を終了した。英国民投票への懸念が一服し、欧州株が全面高となり、買いが先行。生産者物価指数やニューヨーク連銀製造業景気指数が堅調な内容となったことも好感された。注目のFOMCでは、市場の予想通り利上げを見送り同時に、金利や成長見通しを引き下げた。利上げ見送りが全会一致の決定となったことも前回会合に比べてハト派に傾斜した内容ととれる。本日のイエレン議長の発言を受けて、FF金利の先物取引から算出される利上げ確率は7月まで6%、9月まで23%、12月までは37%と年内利上げの可能性が大きく後退した。
ニューヨーク原油は続落、7月限終値:48.01ドルマイナス0.48ドル。47.59ドルまで下落した後、いったん48.72ドルまで上昇した。前日の取引終了後発表の全米石油協会の週間統計で、国内全体の原油在庫が予想外の増加だったことを受けて、原油の売りが先行。その後、15日発表の米エネルギー情報局の週報では、国内全体の原油在庫が予想を下回ったものの減少だったこと、原油の国内生産量が再び減少に転じたことで、買い戻しが優勢になった。しかし、原油先物の受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫増加、英国のEU離脱懸念から売りが再燃したもよう。しばらくは軟調な展開が続くのではないか、ナイジェリアの生産再開、カナダやリビアなどの生産は回復に向かうと見られており、世界市場も再び供給過剰に陥る可能性が高いと考える。一方では中国をはじめとした世界的な景気減速が、引き続き大きな重石となると思われます。40ドルを割り込むまで値を下げることもあり得る。
NY金は続伸8月限終値:1288.30ドルプラス0.20ドル。1283.40ドルを安値に、一時1289.20ドルまで上昇した。前日まで5日続伸だったことで、アジアや欧州の株反発を受けて、利益確定の売りが先行したとみられる。ただ、英国のEU離脱懸念が引き続き強く、ユーロ・ドルが一時1.1252ドルまで買い戻された辺りから金の買いが強まった。その後は、米株も反発していたこと。また、通常取引終了後に予定される米連邦公開市場委員会の声明発表を控え、利上げ見送り予想だが、経済予測発表やイエレン米FRB議長の会見を見極めたいとの姿勢もみられ、もみ合いになった。