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8月30日

投資被害について


NY株式:ダウは107ドル高
NYダウ  終値 :18502.99 前日比:+107.59
     始値 :18421.29 高値 :18523.09  安値 :18419.92

29日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は107.59ドル高の18502.99、ナスダックは13.41ポイント高の5232.33で取引を終了した。先週のイエレン議長の講演や、複数の連銀総裁の発言から年内の利上げが確実視され、金融セクターを中心に買いが先行。7月個人所得・支出も予想に一致したことも好感され、終日堅調推移となった。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ・ポートフ ォリオ・ストラテジスト、ブライアン・ジェーコブセン氏は「所得が改 善し、消費も力強さが続くという明るいデータが出ており、それは米経済の底堅さを示している」と指摘。「大きな問題となるのは、インフレ 率が現在の水準を突破して上昇していくのか、それとも現在の水準が続 くのかということだ。そうした状況から9月2日発表の雇用統計がより 重視される。現時点では見通しはまだ極めて不透明だ」と続けた。

ただこの日はPCEが増加し、4カ月連続のプラスとなったもの の、消費関連株は比較的低調だった。S&P500種の業種別10指数では 一般消費財・サービスの指数は最も小さな伸びにとどまった。一般消費 株は過去7年間の米国株上昇のエンジンとなってきたが、今年はこのま まいけば金融危機以降で最も悪いパフォーマンスとなる。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズのジェーコブセン氏は電話取材で、 「所得の伸びや消費は、一般消費財の分野全体に等しく広がってはいな い」とし、「消費者が所得の伸びをより広範な支出に回しているという 真の意味での明確な兆候が見られるまで、一般消費財のセクターについ て全体的に低迷していると捉えられているのはそのためだ。多くの人が ポートフォリオの面で守りに入っている。年初からディフェンシブのセ クターがかなり好調な状況がそれを表している」と述べた。

29日のニューヨーク外為市場でドル・円は、101円92銭で、ユーロ・ドルは、1.1189ドルで引けた。ユーロ・円は円買い優勢気味となり、114円28銭から113円96銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.3060ドルまで下落後、1.3120ドルまで上昇。ドル・スイスフランは、0.9807フランまで上昇後、0.9768フランまで下落した。

デルテック・インターナショナル・グループ(バハマ諸島ナッソ ー)のアテュル・レレ最高投資責任者は、「年末にかけて ドルは再び上昇基調に乗る可能性が高い」と分析。顧客向けのリポート で、「循環的かつ長期的なドル堅調見通しの要因は今も健在だ」とし、 具体的に「経済成長や金融政策における他の中央銀行との差異」を挙げた。

ニューヨーク原油は反落、10月限終値は46.98ドル、マイナス0.66ドル。46.62ドルまで下落した後、いったん47.23ドルまで上昇した。イラクのルアイビ石油相が27日、石油生産の拡大を継続する姿勢を表明したこと。また、米連邦準備理事会の年内利上げ観測を受けたドル高傾向が、原油相場を圧迫した。

みずほセキュリティーズUSAの先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は「ショートの買い戻しによる上昇局面は終わった」と指摘。「理由は2つ。増産凍結で合意する可能性が日に日に低下していること。そしてドルが比較的堅調なことだ」と述べた。

そうしたなか、米国債利回りが低下したことでドルの売り戻しがみられ、原油の下落幅が縮小した。なお、米エネルギー情報会社のジェンスケープのデータから、原油先物の受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫が前週28万バレル強減少との見方があったが、材料視されたなかったもよう。

ニューヨーク金は続伸、12月限終値は1327.10ドル、プラス1.20ドル。1321.60ドルを安値に、1328.30ドルまで上昇した。米連邦準備理事会の年内利上げ観測が高まり、全般的なドル高傾向となっていることを受けて、金は売り先行の流れで取引が始まった。
その後、米国の7月個人所得、個人消費支出の増加を好感して、NYダウも上昇スタート。しかし、米国債が値ごろ感からといわれる買いに利回り急低下となり、ドルが売り戻し気味になったことから、金は買い戻しに転じたとみられる。