行政処分・事例 | 先物取引、仕組債、投資被害、排出権、CO2

FX投資に誘い1億1500万円だまし取った疑い マッチングアプリで知り合った男(岡寛仁)逮捕

「お前は風俗でもっと稼げ。月収200万円じゃ足りない。俺の元カノは500万は稼いでいた」婚活詐欺男が2つ目の事件で逮捕されるまで(4/4)

令和4年10月5日
引用 デイリー新潮

● 洗脳に近い状態か?

婚活アプリで知り合った30代のBさんに結婚を前提に交際すると偽って、1週間もしないうちに約3500万円をむしり取るなどし、京都地検に詐欺罪で起訴された岡寛仁被告(34)。それ以前には銀座ホステスのAさん(36)から同様の手口で1億1500万円を詐取し、詐欺容疑などで逮捕され、起訴されている。Bさんに至っては、風俗で働かせるように仕向けるなどした実態も浮かび上がっている。最終回の今回は、岡被告の偽装工作が発覚し、逮捕されるまでの流れについてお伝えする。(全4回)

これまでの経緯を簡単に振り返っておこう。

2020年1月に岡被告と婚活アプリでマッチングし、出会ったその日から猛アプローチを受け、結婚を前提に“交際”し始めたBさん。1週間もしないうちに約3500万円を岡被告に渡し、勤務していた会社を辞め、3月には同棲用の新居に引っ越した。それと相前後し、「自分の彼女が寝取られてると興奮する。風俗嬢になってほしい」という岡被告からの提案を拒否できず、高級でハード目な風俗店に週5日前後、勤務することになった。

風俗での売上金額の報告に始まり、金銭については厳しく岡被告の管理下に置かれた。PASMOに入金することすらも岡被告の許可を得なければならないほどだった。常識的にはBさんの行動も理解しづらいだろうが、前回の彼女の説明によれば、預金全額を抑えられている以上、他に選択肢はなかったという。洗脳に近い状態だったのだろうか。

● 両親への挨拶後に豹変

一方で、かねての懸案だったBさんの両親への顔合わせに出かけたものの、岡被告からその場で「結婚前提に交際しています」「いつまでに籍を入れます」といった言葉は一切なかったという。

「何のための挨拶だったのかと、直後に不審感が芽生えましたが、その後の岡の態度はかなり威圧的になっていました。“(挨拶をするという)約束をオレは守っただろ?”の繰り返しで。“お前は風俗でもっと稼げ。もっとハードなサービスを提供する店で働いてこい。お前の月収200万円じゃ足りない。俺の元カノは月500万は稼いでいた。カネが足りない。お前の友達にカネを持ってる人はいるのか? 1000万、2000万円借りられる人いないのか? 借りられたら、そこに300万から500万円を上乗せして返すから電話して聞いてみて”と怒鳴ったり脅されたりしました。とにかく怖かったです」

Bさんは「そういった店で働けないし、おカネを借りられる知人もいない」と泣きながら訴えたが、それでも岡被告は「早く電話しろ、カネ持ってる奴に!」とかなりしつこい様子で、Bさんは複数の知人にその旨の連絡を余儀なくされたという。

● 妻子持ちと知るまで

この一件以降、それまで以上に2人の関係はギクシャクし始め、やがて岡被告から生活費の支払いが滞るようになる。

「岡から預かったクレジットカードを返せとも言われ、結局、私は自分で働いた風俗の収入で生活するような状態になっていました。“税務調査が入ったから、預かったカネも含めた全財産を隠す必要があって、しばらくは取り出せない”と言われていたことはお話ししましたよね。私を切り捨てる方便だったと思いますが、その税務調査の話以降、おカネが詰まるようになっていました」

知り合って9カ月ほど経った頃、ついにBさんにも我慢の限界がきて弁護士に相談した。

「実態を伝えると、“あなたダマされてるよ”と弁護士に言われました。弁護士を通じて戸籍を取ってもらったら『妻子持ち』だとわかって。ただただ、ぞっとしました。岡の子どもは2020年の2月に生まれているようで、その少し前に私と知り合っておカネを取っていることになりますね」

洗脳状態に近かったとはいえ、遅きに失した、もっと早く手を打つべきだったのではないか、という見方もあるだろうが、Bさん自身も岡被告の生活する家に立ち入れないことなどについて、説明を求めてきたことはすでに触れた通りだ。

● 慶応卒ではなくて

「その度に“じっくり話そう”と言われてうまくやり込められると言うか……。こちらもおカネを預けている以上、強い態度に出て逃げられたら元も子もないなって、無理に自分を納得させてきたのかもしれません。確かに、“愛の巣”ということで岡から住むように指示されたマンションに彼は住まず、通ってくる状態でした。ただ、その頻度は割と頻繁で、結婚していたらそんなにはやって来られないだろうとタカを括っていた部分もありますね」

そんな風に自分自身を責めるような言葉を口にするのだった。

話を弁護士との相談後に戻すと、洗脳が解けた状態になったBさんは家具などを整理して立ち退く態勢を整えたうえで、弁護士同席のもと岡被告を呼び出した。ダマしていたことについて問われた彼は、以下のような主旨の話をしたという。

「将来的には結婚をと考えて付き合っていたのは本当です。ただ、慶応卒ではなくて青学卒です。ダマしていたのは悪かった。カネは全て返す。でも、今すぐにと言われたら無理です。手元にないし、分割になるし、(Bさんの思い通りに)返せないと思う。返すのに一生かかるし、連帯保証人をつけることも公正証書も書くこともできない」

● 最初の捜査は頓挫したが

これだけ聞くと、反省して返済の意思を示しているようにも見えるが、そう簡単な相手ではないのは、これまでを見てもお分かりの通りである。

その場でBさんが「今持ってる時計などのブランド品、クルマを売っておカネに変えることはできないのか? そのくらいの反省や誠意も見せることができないの? このままだと警察に言います」と伝えると、岡被告はこう言ったという。

「返さないって言ってる訳じゃないし、こんなブランド品を売ったからって大したおカネにはならないよ。どうぞ勝手に警察へ」

さらに話し合いは後日に持ち越されたが、その際には岡被告も弁護士を伴って、「Bさんの言ってることの意味が全くわからないし、おカネは全てもらったもの」とのスタンスに転じたという。

そこでBさんは警視庁目黒警察署に被害届を出し、捜査が始まった。

「捜査の過程で岡の口座などに照会がかかり、いろんな女性とやり取りしていること、『High & Low』という博打みたいな取引で10億円以上負けていることなどを聞きました。私からおカネを取ったすぐ後に、それをロレックスなどの支払いに回していたことがわかったりもして、本当に悔しかったです。ただ、“証拠が弱い、男女の揉め事の範疇で詐欺や横領に問えない”と判断されてしまいました」

● 京都府警からの連絡

他方、BさんはSNSを通じ、同様の被害に遭った人はいないか呼びかけたりしたことがあった。そこである女性と繋がり、2人共に岡容疑者から同じような手口でカネをむしり取られていることがわかった。2021年の初め頃のことである。

「そういうこともあってか、岡が大きな事件に関与していて、いつかそれが露見するのではないかと思って、日々過ごしてきました」

そしてその日は訪れた。

「今年の1月だったと思いますが、京都府警から連絡がありました。別の被害者が京都府警に岡を詐欺容疑で刑事告訴しており、逮捕状が近いうちに出るという話で、まさに青天の霹靂でした」

この「別の被害者」こそが、冒頭で紹介した銀座ホステスのAさんで、1億1500万円を詐取されたと訴える当事者だ。

実際、2月に岡被告は、詐欺容疑で逮捕・起訴された。余罪の1つを固めるため、Bさんも京都府警から事情を聴かれ、供述調書がまとまり、それが5月の再逮捕につながったのだった。

「立件されたのは約3500万円ですが、私の計算だと5000万円ほど持っていかれたと認識しています。全てを被害額として認めてもらうようにするのはなかなか難しいですね」と話すBさんは「捜査員が語ったこと」として、以下のように続ける。

「岡には複数の女性がおり、7年間にわたって計2億5000万円を貢がせた女性もいたそうです。その方は風俗嬢をやっていて、一連の捜査で彼女にも話を聞こうとしたようですが、岡が妻帯者である事実などを聞かされると、かなり精神的に参ってしまって、供述調書を取ることが難しい状況だということでした。岡の奥さんもそういった実態を知らず、自分の口座に時々大金が振り込まれることがあったが、岡が自分で株で儲けた分だと疑わず、誰かをダマして手に入れたものだとは思っていなかったようです」

岡被告はBさんに関する容疑について、全面否認しているという。

 

出会って2カ月でヘビーな風俗店で働き、貢がされるようになりました」婚活アプリ詐欺男の第2の被害者の告白(3/4)

令和4年10月5日
引用 デイリー新潮

● 容疑者の家に出向くのはNG

婚活アプリで知り合った30代のBさんから、1週間もしないうちに約3500万円をむしり取るなどし、京都地検に詐欺罪で起訴された岡寛仁被告(34)。Bさんからカネをかすめ取る手段として考えたのが、風俗嬢だった。彼はこう囁いたという。「自分の彼女が寝取られてると興奮する。だから風俗嬢になってほしい」――。(全4回)

これまでの経緯を振り返っておこう。

2020年1月に岡被告と婚活アプリでマッチングし、出会ったその日から猛アプローチを受け、結婚を前提に“交際”し始めたBさん。1週間もしないうちに約3500万円を岡被告に渡し、勤務していた会社を辞め、3月には同棲用の新居に引っ越した。それと相前後し、「自分の彼女が寝取られてると興奮する。風俗嬢になってほしい」という岡被告からの提案を拒否できず、各種ある風俗の中で“ヘビー”な店に週5日前後、勤務することになったという。出会ってから2カ月、あまりに目まぐるしい展開である。

常識的にはBさんの行動も理解しづらいだろうが、前回の彼女の説明によれば、他に選択肢はなかったという。やはり一種の洗脳状態に近かったということだろうか。

「新居とはいえ、私だけがそこに住み、岡はちょくちょく通ってきて小一時間滞在する程度で、私から彼の家に出向くことはNGでした。後になって、彼には奥さんがいることがわかったので、それは無理な相談だったわけですが」

と、Bさん。

● 風俗での売上は口座に入金

Bさん自身、そういった状況について岡被告をただしたことは、一度や二度ではなかった。

「もちろんキレさせないように気を遣いながらではありますが、“私は結婚を前提に交際をしている彼女なのに、どうしてあなたの家には行けないの?”“行けないどころか家を知らないってどういうことなの?”“この現状を誰に伝えても騙されていると言われる”“家に行けないのは既婚者のイメージしかない”などと伝えたことがありました。はぐらかされることばかりでしたし、後で私の疑問は全て当たっていたことがわかるわけですが」

ちなみに、風俗での売上は毎日、岡被告に報告し、彼の口座に入金することになっていた。

「仕事が終わった後に入れたいと思っても、疲れてそのまま帰ってしまうこともあったりして、直後の入金がままならないことがありました。それを彼がなじるように、“仕事を頑張っているのも知ってるし、疲れてるのも伝わってるけど、約束に感情を入れて守らないのなら約束の意味がない”と言ってきたこともありました」

岡被告の関心は一時が万事、カネだったのだろう。

「私名義のクレジットカードを作らされ、限度額をアップさせられということもありました。そのカードを使って、毎晩のように『High & Low』という取引にのめり込んでいました。“FXみたいなやつ”と説明されましたが、私には博打にしか見えなかったですね」

● 生活費を支払わなくなって

実際、後に調書を取られた捜査員から、「彼の口座を見たところ、たまに300万円とか勝つ日もあったが負けまくっていて、総額で10億円以上になるんじゃないか」と告げられたという。

他方、風俗嬢としての仕事は期せず順調で、予約が集中して休むこともままならず、連日の出勤を余儀なくされた。

「仕方なく生理を止めながら仕事をする日もありました。一方で岡は、私と交際しながらも婚活アプリを継続していました。その点をただしても“やってない”の一点張り。しばらく放置して様子を見ていたところ状況が変わらないので、“やめる気はないの? あなたにおカネ渡している意味がわからなくなるよ”とまで伝え、ようやく手を引いたというような状況でした」

ストレスが重なるばかりの日々の中で、岡被告は生活費を支払わなくなっていったという。「私って騙されてないよね?」などと、弱音がしばしば口を吐いて出るようになった頃、Bさんの両親に2人で挨拶をするプランが持ち上がった。“交際”から半年ほど経った時期だ。それが近づいてきたタイミングで、岡容疑者から「重要な話」があったという。

● 国税が来た!

《国税の税務調査が入った。担当者4人が家に来た。俺の預金20億は動かせない。株も今は手をつけられない。キャッシュも時計も金品も全てスーツケースに入れて、貸しロッカーに隠してる。お前の預金もそこに置いてるから何もできない。1カ月して落ち着いたら、またいつも通りに過ごせる。両親への挨拶には行くが、両親にカネを借りなくてはならないかも》

これに対してBさんは、「両親におカネの話はやめてほしい」と強く伝えたと振り返ってこう続ける。

「国税が来たというのは信じがたく、それは生活費を支払わなくなったことの口実、そして両親からもおカネを引き出すための口実だったように思っています。と言うか、口実にならないほど稚拙な言い方で、両親を巻き込もうという姿勢は卑劣だと感じます」

とはいえ、預金を全て渡してしまっている以上、引き返せないとの思いもBさんには強くあり、両親への挨拶に2人で出かけていくことになる。

(続く)

 

「自分の彼女が寝取られてると興奮する。風俗嬢になってほしい」婚活アプリ詐欺男が第2の被害者に語っていた卑劣な言葉(2/4)

令和4年10月4日
引用 デイリー新潮

● 「俺は嘘つかない、信用してほしい」

婚活アプリで知り合った30代のBさんから、1週間もしないうちに約3500万円をむしり取るなどし、9月16日付で京都地検に詐欺罪で起訴された岡寛仁被告(34)。その後、新たにBさんからカネをかすめ取る手段として考えたのが、風俗嬢だった。彼はこう囁いたという。「自分の彼女が寝取られてると興奮する。だから風俗嬢になってほしい」――。(全4回)

壊れた蓄音機のように、「俺は嘘つかないから、必ず信用してほしい。逃げないし、本当に出会えてよかったよね?」と繰り返す岡被告。2020年1月、Bさんが預金を引き出した後、「結婚指輪とバックを買いに行こうか」と声をかけてきたという。

「指輪はカルティエでバッグはシャネル。プレゼントしてくれるはずなのに岡は、“自分のクレジットカードで払っておいてほしい。次の支払い日の時にちゃんと言って! オレが払うから。わかった?”と言います。それだと私が自分で買っているのと同じなわけで、そのことを尋ねても要領を得ず、“嬉しくないの?”と機嫌が悪くなる。渋々、私のクレジットカードで支払いました。1カ月後に支払いはしてきましたが、今から思えば、おカネに余裕のある人の態度ではないですよね」

と、Bさん。

● 渡されたカード残額は9万円

そういった不信感を抱きつつも、「理想とは違うものの、お金持ちの男性と知り合えた幸福感」に抗えず、結婚を前提とした同棲へと話は進んでいく。第三者にはBさんの“甘さ”が歯がゆく見えるだろうが、この時点ですでに一種の洗脳状態にあったとすれば、理解しやすいかもしれない。

この頃、岡被告からBさんには〈早く一文無しになって(=オレに全額を預けて)、オレのおカネで生活しろよ〉などといったメッセージが送られ続けた。

3つの口座から合計約3700万円をおろし、ほぼ全額を岡被告に渡し、その代わりに岡被告からキャッシュカードを預かり、それで生活することになった。勤めていた美容関連の会社は2月いっぱいで退社し、「専業主婦の知人と料理教室へ行く計画」を立てるなど、彼女の中では結婚が現実味を帯びてきていた。

「結婚に向けた高揚感のようなものはもちろんありましたが、新居をなかなか決めてくれないとか、転居時期を引き延ばすとか、2000万円くらい入っていると言って渡されたキャッシュカードには9万円しか入っていないなど(苦笑)、“アレレ?”と思うようなところもありました。加えて、自分の思い通りにならないと“別れる”と言ったりキレたりすることがよくあり、私にとってそれがストレスではありました」

ちょうどこの頃、こんなとんでもない提案もし始めたという。

「“風俗嬢になってよ。今まで誰にも言えなかったんだけど、好きな人に風俗嬢になってほしかった”と言ってきました。当初は冗談だと思ったのですが、あまりにしつこく言ってくるので、これは本気なのかもしれないと考えるようになったんです」

● 「彼氏なんだから貢いでほしい」

3月上旬、Bさんはそれまでの住居を引き払って“愛の巣”への引っ越しを完了させる。家賃は20万円くらいだった。

「岡は“仕事(家業の建設会社)を辞め、自分名義では契約しづらいので、母親名義でマンションを借りた、落ち着いたらオレもそっちへ行く”と言い、私が住む部屋に岡が通ってくるスタイルになりました。加えて、“家具やらそんなに高いのは買うなよ。わかった? 徐々にゆっくり買っていこう”とも言われ、ケチだなぁとは感じましたが、とりあえずの部屋なんだと考え、気持ちを収めるようにしていました」

これと相前後して、岡被告はBさんに対し、こんなふうに畳み掛けてきたという。

《オレは寝取られが好き。自分の彼女が寝取られてると興奮する。風俗嬢になってほしい。できる? 言うこと聞けるよね? そして稼いだカネはオレに全額渡してほしい。オレは彼氏なんだから貢いでほしい。欲しいものがあるんだったら、オレが全部買ってあげる。とにかく、全てをちゃんと報告してほしい。お金のことは特にね》

 岡被告の提案は常軌を逸していることに加えて説得力にも欠けるように映るが、Bさんは大きな決断をするに至る。

● 風俗で働かせるための口実

「岡の要求のしつこさに耐えかねて、それを受け入れざるを得ず、店舗型の風俗店で働くことになってしまいました」と話すBさんが、その決断に至る経緯についてこう説明する。

「預金のほぼ全部を渡してしまった以上、岡を信じるしかない。彼は意のままにならないとすぐにキレると先ほどお話ししましたが、それを突っぱね続けているとおカネを回収できないまま逃げられる可能性があるから従うしかない。そんなジレンマに陥っていたんです。風俗勤めというのはかなり飛躍した考えだと思われるかもしれませんし、私もそう思ってはいましたが、岡を信じることを前提にするなら、他に選択肢がなかったのが正直なところです」

Bさんが選んだ風俗は“ヘビーな種類”のものだった。

「岡は私が他の男に抱かれることに、“ゾクゾクする”“性癖だから気にしないで”などと言っていましたが、そういった“寝取られ”を望むキャラは、私を風俗で働かせるための口実だったと思います」

岡被告は、Bさんに生活用として渡していたキャッシュカードに、「稼いだカネは、その日ごとに入金するように」と言ってきたという。

「“これで生活して”と言って渡されたものの、9万円しか入っていなかった例のカードです(苦笑)。“入金と報告を欠かすな。オレには隠し事はないんだから絶対にしないでね? 風俗店でいろんな人を相手にしていると思うと興奮する”などと言われました」

Bさんが風俗嬢として岡容疑者に渡した総額は600万円にのぼるという。

(続く)

 

「風俗で働いてほしい」婚活アプリで“1億1500万円詐欺男”が第2の事件で逮捕(1/4)

令和4年10月4日
引用 デイリー新潮

● 1つ目の事件の約1年前の出来事

婚活アプリで知り合った30代の銀座ホステスAさん(36)から合計1億1500万円を騙し取り、詐欺容疑で逮捕・起訴された岡寛仁被告(34)。彼をめぐっては複数の被害者がいるとされ捜査が進められてきたが、そのうちの1件について詐欺容疑が固まり、5月17日、京都府警は再逮捕に踏み切って9月16日付で京都地検は詐欺罪で起訴した。同じように婚活アプリを通じて知り合った30代のBさんを籠絡し、風俗店での勤務を強要、カネをむしり取っていたというのだ。(全4回)

最初にAさんの一件を振り返っておくと、岡被告は妻帯者であるにもかかわらず独身であると言ったり、生年月日を偽ったり、司法書士などの資格を持っていると吹聴したもののそれもなく、幼稚舎から慶応に通っていたというのもウソで、20億とも語っていた預金もなく……などとさまざまなフェイクを重ねてきたという。

岡被告はAさんとは2021年3月に知り合っているのだが、今回のBさんと繋がりができたのはそれよりも前、2020年1月2日のことだった。結果としてBさんは、立件対象となる約3700万円以上のカネをむしり取られ、その間、風俗店での勤務を強いられることになる。

「結婚を前提に付き合える人を探し、アプリ『O』で何人かとマッチングした中で、一番返信が早かったのが岡でした。早々に会う約束をしましたが、会う前からLINEで送られてくる岡の文言は、かなり積極的でした」

 

と明かすのはBさん本人。ほっそりしたスタイルに芸能人で言うならに多部未華子に似た顔立ちで、美容関連会社に勤めていた30代だ。

● 慶応卒、投資家、車8台所有、年収3億

「“結婚しよ”とか“年収億あるし”とか“家賃、生活費、オレが出すから、彼女になれよ”“今日バーキン買った”とか。どこでどんな風に手に入れたかわかりませんが、確かに億を超える年収はあったかもしれませんね。とにかくおカネ持ちアピールを繰り返していました」

初めて会ったのは2020年1月12日夜。恵比寿駅で待ち合わせして、軽く食事をしながら話をした。

「ディオールにルイ・ヴィトン、そしてロレックスで現れました。岡は私に、“結婚願望あるの? 俺は慶応卒で父は名古屋で会社を経営していて、オレも自分で会社をやっている。投資家でもある。車8台所有してて、年収は3億ある。資格も司法書士、行政書士、宅建を持ってる。結婚して、すぐにでも同棲して、赤ちゃんも欲しい。彼女になってくれる? その代わり、言うこと聞いてくれる彼女が好き。ペットみたいな彼女が好きなんだ。言うこと聞いてくれたら、欲しいものも全部買ってあげるね。両親にも挨拶に行かせてほしい”などとまくし立てるように言っていました」

出会いから30分もしないうちに、岡被告は近所のホテルに行こうと告げる。

● 「え? なんでそんなに預金持ってるの?」

「岡の見た目はカネ持ちのおぼっちゃん風。すぐにホテルに行くことに抵抗はなかったです。ホテルに入ると、かぶっているキャップは脱がずに迫ってくるなど、気取った感じがありましたね。行為もそこそこに、すぐにカネや経歴の話に戻って、“結婚しよう! 俺は年収3億で預金は20億! 必ず幸せにしてあげる! 俺と出会えてよかったね? 仕事も辞めていいよ! ちゃんと言うこと聞ける?”といった感じでした」

それから岡被告は、Bさんの預金額について尋ねてきた。

「“両親に家をプレゼントしたくて貯めてきたもので、3000万から4000万円あるよ”と言ってしまいました。その時は深く考えていなかったのですが、今では後悔しています」

岡被告はすかさず、「え? なんでそんなに預金持ってるの? 自分の彼女がそんなに預金持ってたら心配だよ。そのカネを俺に預けてくれる? 両親への家は俺からプレゼントで買ってあげるし、欲しいもの全部買ってあげる。美容も好きなら、全部OK! 言うこと聞いてくれるよね? 彼女なんだから!」と畳みかけてきたという。

「岡は“どこの口座にいくら入ってるのかな? お別れするってなったら、必ずそのカネを綺麗にして返すよ。FXもしてるから、そのお金で増やしてあげるね。嬉しくないの? 生活費はオレが全部払ってあげるし、オレのクレジットカードで生活してほしい”と言い、これに対して私は、3つの口座にどれくらい預金があるかを伝えてしまったのです」

● 信用してしまった理由

ちなみにBさんが、これだけの額を貯めたのは、「親からの生前贈与やキャバクラなどで稼いだから」だという。

この逢瀬は3時間ほどで終わり、その後のLINEでのやり取りでは、〈Bはオレのものだから言うこと何でも聞けよ〉〈何があっても裏切ることはしないから、お利口さんしろよ?〉といったメッセージが送られてきた。

「お互いに好きだということで、私が1月中に引っ越しして同棲をスタートするなど、結婚を前提に話を進めることになりました。もちろんおカネを預ける話についても、“やっぱ全部オレに渡せよ? 明日は1500(万円)おろして、銀座で昼過ぎに待ち合わせね?”というメッセージがありました。話の進み方が急すぎて若干の不信感はあったものの、結婚相手にめぐり合えて、両親にも報告ができそうだという思いのほうが勝ってしまったかもしれません」

Bさんは3つの口座にそれぞれ、1250万、1250万、そして980万円を預けてあったが、それらをその後に引き出し、全て岡被告に渡したのだった。

「岡は銀行の近くでウロウロして私が引き出すのを待っていて、それが終わったらホテルで落ち合い、今後の付き合い方についてアレコレ説明するという感じでした。“ちゃんと言うこと聞いてくれたね。えらいね。お利口さん”といった言葉をかけてくるのです」

Bさんは、岡被告との交際に「普通のカップルとの違い」を確かに感じていたのだが、彼は資産家だという思いが頭から抜けきらず、信用してしまったのだという。この後、Bさんに対して岡被告は、金銭のみならず信じられないような要求をしてくる。

(続く)

 

「婚活アプリ詐欺」で逮捕男「世の中にはだます奴がいっぱいいるからオレでよかった」1億1500万円をむしり取られた「銀座ホステス」の告白(その1)

令和4年2月14日
引用 デイリー新潮

「慶応に幼稚舎から通っていた」もウソ

京都府警は2月9日、婚活アプリで知り合った銀座ホステス(36)と結婚を前提に交際し、カネを預けてもらえば元本保証をしたうえで毎月配当金を支払うと約束し、合計1億1500万円をだまし取ったとして、詐欺容疑などで岡寛仁容疑者(34)を逮捕した。世間では手練手管とされている銀座のホステスがいかにしてだまされたのか。ウソで塗り固められた岡容疑者の手口について、ホステス本人が語る。

「岡容疑者とは2021年3月、婚活アプリ『P』を通じて知り合いました。新型コロナの影響でホステスを辞め、京都に居を移していたころです」
と話すのは、銀座ホステスの武田良子さん(=仮名)。北川景子似の美人である。

「その後に1億1500万円をだまし取られ、6月に警察に被害届を提出しました。捜査の過程で、岡容疑者は独身ではなく妻帯者で子供がいること、慶応に幼稚舎から通っていたことや司法書士などの資格を持っているなどと言っていたのも全てデタラメ、20億とも語っていた預金などないこと、生年月日を偽っていたこと……など、挙げればキリがないほどのウソを重ねていたことがわかりました」

岡容疑者にだまし取られた現金は、重い直腸がんを患う母と難病を発症した父の治療費のために生命を削って貯めたものだった。

「私自身、大きく傷つき人間不信になってしまうほどショックを受けましたが、2度とこのようなことが起こらないようにということで、恥を忍んで今回お話しすることにしたのです」

“嘘は本当につかないですね”

良子さんは結婚を前提にした交際を望み、婚活アプリに登録していたところ、岡容疑者とマッチングするに至ったのだが、アプリ内での会話やその後のLINEでのやり取りを通じ、将来を約束する間柄にはなり得ないだろうと感じ、「交際することはない」と岡容疑者に伝えていた。以下、LINEのやり取りも交えながら、2人の関係を振り返っていく。

2021年3月11日の岡容疑者からのLINEには、〈貯金1億? 株1億5000万? 不動産?〉などという文言が確認できる。

「これは私が彼に、資産額として貯金1億、株1億5000万、不動産5000万といったものがあると話していたことに基づいています。今振り返ってみれば、私が伝えていた貯金や収入の額だけに興味があったのでしょう。伝えるべきではなかったと後悔しています」(良子さん、以下同)

貯金の1億円は数年前に母名義で預金していたもので、株の1億5000万円は、USリートという不動産投資信託に約1億円、楽天証券のFX投資に5000万円という内容を指している。

岡容疑者に「交際はない」と伝えたものの、それ自体がちょっとキツすぎたのではないかと感じた良子さんは、翌12日、岡容疑者に謝罪するつもりでメッセージを送ってしまう。

「ちょっとしたやり取りの中で、唐突に“今日会えますか?”と言ってきました。当時私は美容クリニックの治療直後で顔にカサブタがあることを理由に断ったところ、六本木、恵比寿、新宿にマンションを借りていること、不労所得が月に950万円あること、宅建、行政書士、司法書士の資格を取得していることを問わず語りに告げられました。加えて、“嘘は本当につかないですね。お金の事や約束事は特に!!面倒ごとだけは、本当に嫌なので”とのメッセージも届いたのです」

1億の貯金は使えないのか

資産家であるうえに、複数の資格ホルダーで誠実なキャラクターであることを訴える岡容疑者はこんな風に畳みかけてきた。

〈1.5億入れて(得られる配当が)300(万円)ならちょっと利益率低い気がしますが〉
〈月500で本当に良いなら、3ヶ月有れば、余裕で行けますよ!〉
〈稼ぐだけなら月2000は固い〉
〈1.5億フルで使えて、良子さんが本気で僕と同じ事できるなら、絶対に月3500(万円)まで行けます〉
〈FXです。それ以外無理ですよ〉

要するに彼女ほどの資産があるのならば、月2000~3000万円稼ぐなんて「余裕」だ、と言っているのだ。この勢いに押されてか、前述の通り良子さんはFXに5000万円を入れており、それが塩漬けになっていることも伝えてしまった。

「彼から“FXに使えるカネは1.5億だけなのか。1億の貯金は使えないのか”と繰り返し尋ねられ、貯金は投資に使えないことを伝えると、“縁があって、好きだったから、かっこいいとこ見せたいし、助けたい(ハートマーク) 浪費してなくて、予定もないなら、明日にでも投資信託解約すべき”と急かすようなメッセージを送ってきました。いつの間にか私は『FXの最速解約可能日』を彼に伝えてしまっており、その日に会おうという提案を受けつつ、私がFX自体への不安を伝えると、私が住んでいる京都まで来るというのです」

元本保証で月に1000万円の利益

13日になって岡容疑者は、東京から京都駅までやってきた。2人はこれが初対面だ。身長175センチほどで、服の上下と靴がDior、DITAのサングラスに腕時計はロレックスの中でも高級な部類に入るもの……という出で立ちでやってきた彼は単刀直入にカネの話を振ってきた。

「月にいくら欲しいのかと聞かれて、“500万円くらいは欲しい。両親の医療費がとてもかさむから”と答えました。彼からは叔父から引き継いだ会社があり、その会社で得たカネをFXで増やしたこと、預金が現在20億円ほどあることを伝えられました。さらに、FXを真剣に勉強するなら教えてあげてもいいし3日もあればマスターできるとか、彼にカネを預ければ手数料を差し引いた上で配当金を渡すことができるとか、過去にそのようなことを何度もやってきたと言っていました」

岡容疑者は、「元本保証をしたうえで月に1000万円は余裕で利益を出せるよ。良子さんを助けたいから自分自身の投資分を一部解約して、良子さんのためのFX資金に追加して運用する。世の中にはだます奴がいっぱいいるからオレでよかった」などと言ってきた。

フェラーリやベンツのゲレンデなど8台保有

この日、良子さんは大阪にある美容クリニックでの診察があるため移動する必要があり、岡容疑者もこれに同行した。「新幹線のグリーン車にしか乗らない」という彼が2人分の切符を購入したという。

新幹線の中では、「幼稚舎から慶応に通った」「家業を継がないといけなくて少し悩んでいる」などと語る岡容疑者に、「お坊ちゃん育ちで宅建、行政書士、司法書士の資格もあり、貯金が20億円もあるというキャラクターは十分にあり得ると思ってしまいました」と良子さんは振り返る。

クリニックでのカウンセリングが終わると岡容疑者は、「治療の見積もりを見せて欲しい」と言う。80万円ほどの内容に、「FXで稼いだら、クリニック行きまくればいいよ!」と言ってきた。「やはりFXは岡さんがやれば儲かるのだな」――。それが良子さんの偽らざる心境だった。

この時、岡容疑者は不意に「見たい時計がある」といい、良子さんを時計店に連れ出す。そこで彼が欲しがったのは、文字盤やフェイスにもすべてダイヤがついている5000万円ほどするタイプの腕時計だった。

ショッピングの傍らも彼は、「趣味は時計とクルマ(フェラーリやベンツのゲレンデなど8台保有)」「毎日、朝6時に起きて日本橋の会社に行っている。自分が社長」と身の上を語りつつ、「てか、元本保証もしてもらって毎月700とか1000(万円)とか入ってきて、しかも手数料取らないのに、嬉しくないの?」と投資への勧誘が続く。良子さんが生返事をしていると、「全然ダメ、感謝の仕方がなってない」と繰り返されるのだった(その2へ続く)。

【銀座ホステスの告白】婚活アプリで1億1500万円詐欺逮捕男の口癖は「元本保証で月1000万円入って手数料取らないのに嬉しくないの?」「少しくらい誠意見せてくれても良くない?」(その2)

令和4年2月14日
引用 デイリー新潮

誠意見せてくれても良くない?

京都府警が詐欺容疑などで逮捕した岡寛仁容疑者(34)。婚活アプリで知り合った銀座ホステス・武田良子さん(=仮名、36)から合計1億1500万円をだまし取った件について訴追されたものだ。その手口について武田さん本人が語る第2回は、東京から急遽京都へやってきた岡容疑者と交際することになり、FX投資のためにカネを預けて毎月配当を受け取る約束を交わした一方で、その見返りに高級時計を買わされるハメになった顛末について――。

前回お伝えした通り、2人で大阪に出向いた折、岡容疑者は良子さんに対し、「元本保証もして毎月700とか1000(万円)とか入ってきて、しかも手数料取らないのに、嬉しくないの?」と投資への勧誘をしつこく続けた。良子さんが生返事を続けると、「全然ダメ、感謝の仕方がなってない」の繰り返し。

そのやりとりに倦(う)むような気持ちを抱いていたところ、唐突に「良子さんと付き合いたいですが、もう無理ですよね?」などと何度か囁いてきた。

これまでの説明を真に受けてしまっていたため、「ちゃんとした家柄の方のようで預金もたくさんあり、資格もあって仕事もきちんとやっている人で交際しても損はない」と考えた良子さんは、「別に付き合ってもいいよ」と良子さんは了承。すると、なぜか「時計が少し見たい」と岡容疑者が言い出し、先ほど訪れていた時計店に戻ることになった。

腕時計を見つめつつ岡容疑者は、「どの時計が良いと思う? これならそんなに高くないね。銀座の店ではたくさん購入しているんだ」と自慢し、「良子さぁ、俺あり得ない次元の話してるんだから、少しくらい誠意見せてくれても良くない?」と不貞腐れたように呟く。

結婚前提の交際だからカネを全部預けて

相当な利益が確約される投資の見返りとしてロレックスをおねだりしていたわけだが、良子さんの反応が鈍いと、「ホント全然ダメだ。投資もやめとこっか」とさらに不機嫌になる。良子さんとしては交際をとりあえず承諾したものの、投資を彼に委ねると言ったことも、そのつもりもなかったのだが。

大阪から新大阪までタクシーで移動し、喫茶店に入店。そこで岡容疑者の何度目、いや何十回目かの説得が始まった。

岡容疑者は、大要以下の通り話したという。

「本来なら、出た利益分から手数料を取るのだけど、彼女だから取らないでおくね! 元本保証もするし、良子が損をすることは絶対ないよ」「良子が好きだから気持ちだけでやっているだけだし、俺には何のメリットもないでしょ? 世の中こんな話ないよ!」「良子の両親の病気とか考えたら短期間で稼いで、一緒に沢山思い出を作った方がいいよ」「結婚前提の交際だからカネを全部預けてほしい」「本来なら利益分から手数料を取るが、彼女だから取らない」

これに対して良子さんは「育ちも頭も、身なりもよくお金持ちで、FXで儲けているのだろうな」「まだ実際にお金を預けているわけではないし、具体的な話だけでも聞いてみてもいいかな」と思い、「実際に預けたら、どんな風になるの? FXのことあまり知らないし、不安かなぁ」とつい聞いてみた。

僕に何かメリットあるか?

すると岡容疑者は、勝負どころだとばかりに畳み掛ける。
「当たり前だが身分証も見せるし、カネの授受に関する契約書も交わす。銀行振込にして履歴も残す」「元本保証で、投資信託以上の毎月配当があって、こんな話はない。良子さんを助けたい! という気持ちだけでする」「僕に何かメリットあるか? 時間も体力も使って得るものは何もない」「始めるならば途中でやめたいなどと僕は言わないし、良子さんも言わないで」「約束は必ず守る男なので!」「もちろん別れたとしても良子さんが継続してFX投資をやってほしいと言うならします」などと語ったという。

良子さんはその熱意にほだされるように、つい「お願いします」と返事をしてしまった。「元本保証もしてくれて、契約書も交わす、銀行振込で、身分証もみせる、高価なものを身につけていて高級なものに対する知識もある、祖父から会社も引き継いで資産もある」というのが自分なりに考えた承諾の理由だった。

すると岡容疑者は唐突に、「良子さん現金持ってないのですか?」と言い始めた。あまり現金を持ち歩かないと答えたところ、次は「キャッシュカードとかは持っていませんか?」と聞いてくる。彼の真意はこうだ。

クレジットカードは持ってないですか?

「僕は真剣に良子さんの投資に向き合うので、誠意みたいなもんがみたいんですよね。たとえ5万10万でも、今すぐ僕に預けて、お願いします! みたいな。わかる? こんな話、普通ないから、良子さんにも少しくらいのリスクを負って、誠意を見せて欲しいんだ。交際するのとは別にビジネスとしてとらえて欲しい。ビジネスなら一方的に“givegivegive”ってことはなくて“give&take”でしょ?」

「今まで頼まれて、FXで増やしてあげたことがたくさんあったけど、みんな初めは疑うくせに、実際手元にカネが入ってきたら、高級車買ったり、それをSNSにあげたりする。疑ったり文句言ったりしたことを忘れるんだよ。そういうのが凄く嫌でね……良子さんはそんなことする方だとは思いませんが。そもそも、そうやって増やしてあげた人からは手数料を貰ってるんですよ。でも、良子さんの場合、手数料もなく元本保証もされ、ノーリスクすぎる。だから今少しでもお金を入れて欲しかったんです!」

岡容疑者は続いて、「クレジットカードは持ってないですか? 上限いくらですか?」と尋ねる。詳しくなかった良子さんは「500万くらいかなぁ」と答えると、「じゃあ、さっき見ていた時計が買えますよね! 本当に上限500ですか? カードが切れない(決済できない)と恥ずかしいですから確認できませんか?」と言う。

銀座の担当はいつも値引きしてくれる

時計店に戻る道すがら、「上限300万円、ただし既に50万円程使っているので、残り250万くらいしか使えない」ことがわかると、「じゃあそれで時計を買おう! 俺もそのぶん頑張るし! まぁ配当分で時計代なんて、すぐ取り返せるから心配はいらないよ! しばらくは困らないような生活費も渡すから! だって彼女でしょ、当たり前じゃん!」

目当ての腕時計を見ながら店員に値引き交渉をするも断られると、「僕はロレックスが好きで、銀座店の方でたくさん購入しているんです。購入履歴を聞いたら、ビックリするよ! 銀座の担当はいつも値引きしてくれるから、電話してきいてみて」と言った。

戻ってきた店員は恭しく「岡様いつもご購入有難うございます。本来ならあまりないのですが、たくさんご購入いただいていることもあり、5%値引きさせてもらいます」と言ってこう続ける。「そういえば、岡様の履いてらっしゃる靴、一時期、上顧客限定で販売されたAir Diorではないですか?」

「よくご存じですね! 僕はDiorの服しか着ないですし、年間かなり買ってるんです。なのでこの靴も、本来なら買うのですが、僕はもらいましたね!」

FXの取引する部屋はセコムつけてる

実際はそうではないのだが、店員もグルなのかと思われるようなこのやり取りを目の当たりにし、「お金を預けても大丈夫だ」という錯覚に陥り、265万円相当の時計も彼のために購入してしまったという良子さん。この後、時計店の近くで食事をとることになったが、ここでもカネの話ばかりだった。

「毎月の配当は月700(万円)位でいい?」「グランフロント大阪オーナーズタワーに部屋を借りて、週1回は会いに来るね。そこで、俺がFXの取引するのを見ていたらいいよ」「東京のマンションはFXの取引する部屋はセコムつけてる」「前の彼女には(ママ)その部屋絶対に入れなかったし、FXしてることも言わなかった」「付き合うことになったから一緒に指輪を買おう。ハリー・ウィンストンがいい?」「僕たちは結婚するのだから、良子がお母さんに購入しようと思ってるマンションも僕が買ってあげるから、貯金も投資に回そう」「結婚したら、僕の資産は良子のものだから、一緒だから心配いらないよ。結婚したら、貯金の半分あげるね、そうしたら安心するでしょ」

繰り返しになるが、貯金の1億円は数年前に良子さんの母名義で預金していたもので、株の1億5000万円はUSリートという不動産投資信託に約1億円、楽天証券のFX投資に5000万円という内訳になっている。FX分は2500万円の含み損を抱え、塩漬け状態だった。

俺が裏切る事は絶対にない

帰路に就く中、岡容疑者はこんな話をした。
「以前FXで資産を増やしてあげた女性がいたんだ。もちろん付き合ってなかったから手数料はもらったけど、半年で1億を5億にしてあげたんだ。ただ、その半年の間こっちは真剣にやってるのに、まだ増やせないのか? 今いくらなんだ?と執拗に連絡がきてウンザリ。良子はしないと思うけど、途中でどうなってるんだ、やっぱりやめたいとか言わないでね」

別れた後もLINEのやり取りが続いた。

それでも「USリートを解約した場合、不労所得がなくなり生活が出来なくなるから、配当が貰えるまでは手元にお金を少し残しておきたい」「貴方に渡した時計代も支払えなくなるので」と不安になった良子さんに対して、「全て解約して出金したら、十分なお金を渡す」と約束している。

「良子の事しか考えてないし、幸せにするから、信じてついてきてほしい」「誠実に裏切らず、悲しませる事せず、幸せにするので、側にずっといてください」「俺が裏切る事は絶対にないので、良子が『報連相』をして言うことを聞けるかどうかだよ」「結婚したい」「プロポーズ楽しみに待っててね」「良子は俺以外との結婚はできないよ」「やっと運命の人に会えた」「プロポーズは任せておいて」「俺を頼って」「人生かけて幸せにする」「愛してる」と歯の浮くような言葉が続く。

常識的に見れば、だまされるはずない、と思われるかもしれない。まして良子さんは仕事柄さまざまな男性を見てきた経歴の持ち主。しかし、そこがプロの詐欺師の腕だ。

良子さんによると、「この時の私は洗脳され、岡を信じてしまっていました。岡と婚約している、と本気で思っていました」(その3へ続く)

「今日みたいに最速で振り込めよ」「解約で5億くらい損が」「契約書に拇印も押すからそれが身分証」1億1500万円詐欺男の口座が凍結されるまで【銀座ホステスの告白】(その3)

令和4年2月14日
引用 デイリー新潮

月700万円の配当は嬉しいですか?

京都府警が詐欺容疑などで逮捕した岡寛仁容疑者(34)。婚活アプリで知り合った30代の銀座ホステス・武田良子さん(仮名)から合計1億1500万円を巧妙にダマし取った手口やその後、岡容疑者の口座が凍結されるまでの経緯について、良子さん本人が明かす。

「初デート」ですっかり洗脳されてしまった良子さんは、両親に結婚前提で岡容疑者と交際することを伝えた。その際に両親から職業を聞かれたため、岡容疑者に尋ねると、「家業は名古屋にある建設会社で投資もしてるで良かったのに」「オカテツ工業株式会社って会社で」とLINEで返信があった。父親が社長、支社は東京の日本橋にあるといい、「実際にホームページが存在し、会社が名古屋に所在し、父親の顔写真もあり、信用してしまいました。岡本人から家族写真を見せられていたのです」と良子さん。(現在、オカテツ工業株式会社のHPは削除されている)。

一方、FX(約2500万円)と投資信託(約1億円)を解約し、岡容疑者に出金日がそれぞれ3月16日と23日ごろになる旨を伝えた。彼は「日にちナイス!FX投資の予定組むね!」とLINEで返信をしてきた。

その解約金から岡容疑者は1.15億円を預かり、この元金は保証すると同時に月々700万円の配当を支払うことを約束している。「元本保証、月700(万円の配当)は嬉しいですか?」とメッセージにもある通りだ。

メッセージのやり取りはあったとはいえ知り合って間がなく、会ったのは1度だけの男に1億円以上のカネを預けるとは尋常ではない。しかもその言葉の通りなら利率にして年間70%を超えるリターンとなる。

この5億を補填できるの?

良子さんは「冷静さを失っていた」と後悔するのだが、それでも、「命を削って貯めたカネを預けるにあたり借用書を交わしたい」と伝えたところ、翌16日に京都へやってくるという。良子さんは1億円の投資信託が出金されてからでよいのではないかと提案したが、岡容疑者の態度は豹変した。

「借用書交わさず、信用だけで(FXを解約した)1500(万円)の振込は、良子にはできないでしょ?」「今月から700(万円)渡すから、良子も素早い行動をしてほしかった」「これはビジネスの話ね」

良子さんが「落ち着いて会いたいです。この1週間を焦る意味がないと思う」と伝えると、「1週間を焦っていることはなく、やっぱりこうなっちゃうよね」と岡容疑者。実際に彼は一刻も早く1500万円を回収したいと焦っていたのだが。

「ちょっと俺も怖いから、やはり利益(手数料)は貰います」「俺が1番嫌だって言った前の女の子(1億を5億に増やして上げた方)と同じ行動だよ。途中で辞めるって言葉出さないって約束したのに」「良子はリートもFXもお利口さんに約束守って辞めたわけで、今不安な気持ちが強いと思うからこうなってるだけ。俺も人として約束守るし、ぶっちゃけ早く信じて欲しいんだよ」

身分証の提示を拒否

突然の豹変ぶりに不信感を抱いた良子さんに、岡容疑者は、「不安なのは俺も同じだ。今回の投資プランを組むにあたって投資先を損切りすることになったが、そういった不安な気持ちは一切伝えないようにしている。全ては善意で、好きじゃなかったらやるわけがない」といった内容の長文のメッセージを送ってきた。

良子さんは謝罪し、この日2人は京都のホテルグランヴィアで落ち合うことになった。部屋に入ってから岡容疑者の説得が始まる。

「良子のために自分の投資を解約して5億くらい損が出ている。今さら辞めると言われて、この5億を補填できるの? 払って欲しいと言っているわけではなく俺はそのくらいの覚悟で取り組んでいる。FXで2500万円の損失が出ているから不安なのもわかるが、月に700万円の配当を4か月でも受け取ればむしろプラスになるんだよ」

岡容疑者から「契約書、元本保証、毎月必ず700万円の配当、辞めたくなったら即返金する」と念を押されたのに加え、投資信託を解約したことで不労所得がなくなり、FXでは2500万の損失がでており、「誠意」のための時計に265万円を費やしてしまっていたので、良子さんとしても「今さら後に退けない」という思いがあった。実はこの時、身分証の提示を求めたのだが、岡容疑者は「もう婚約もしてるのに? 愛が消えるからやめようよ! 契約書に拇印も押すからそれが身分証だよ」と拒絶したという。

この時に結ばれた契約書の岡容疑者の氏名と住所は偽のもので、有印私文書偽造容疑でも逮捕されることになった。

「また今日みたいに最速で振り込めよ」

2人はそのままホテルに宿泊し、肉体関係を持ったが、それ以降、そういった関係になることはなかった。明くる日、FXの解約金が口座に入金されるのを待ちつつ周辺を散歩する中で、「明後日もまた(父親の経営する会社がある)名古屋に行くんだ」と岡容疑者。出張が多いことに労いの言葉をかけると「家柄も良くて、ちゃんとしてて投資も上手で。俺、神だからね」と話したという。

結局その日は口座に入金されず、2人は別れた。17日になってFXの2500万円分が良子さんの口座に反映されたことを受け、そこから1500万円を岡容疑者の口座に振り込んだ。

岡容疑者からは「確かに振込されてました!! 確認しました!」「良子もちゃんとやることやってくれてる。お互いどんどん信用を増やして安心して欲しい。とにかく今月からの不労所得期待してて」「まぁ俺がどれだけすごいか見てて」「とにかく月末から期待しててね」「多分1000(万円)手前いけるかも。23,24日に投資信託の解約分が返ってきたら、また今日みたいに最速で振り込めよ」などといったメッセージが送られてくる。

良子さんが所用で東京に行った時も、「今日は帰ったらFXやるから会えないかも」「良子の為に今月は全て金儲けですが」との理由で会えず。本当にFX投資に向き合ってくれているものと思っていた彼女の元に3月25日、投資信託の解約金約1億円が入金され、これを岡容疑者に振り込んだのだった。

フェイクの誕生日を祝う

その後の3月30日、岡容疑者は約束通り、良子さんの口座に配当金として1000万円を振り込んできた。感謝する彼女に「やっぱりお金が全てだと完全に思っちゃったのと、神になりたかったからかな?笑」(LINEの文面)との言。

他方、1000万円クラスのロレックスの画像を送り付け、「これどう思う?」と尋ね、良子さんの反応が鈍いと、「良子ってケチだよね。こないだ振り込んだ1000万あるのに使わないんだ」と恩着せがましく言ってきた。このうち265万円は岡容疑者の時計代に消えたとも言えるのだが、お構いなしだった。

4月3日は岡容疑者のバースデー。と言っても後になってフェイクだということがわかるのだが、2人は京都のパークハイアットで過ごした。「言われていた誕生日を共に祝うことができて独身だと改めて信じた」という良子さんはこの際に500万円を岡容疑者に渡している。

相前後して、1日に100を超えていた岡容疑者からのLINEメッセージの頻度は明らかに下がり、愛をささやくことも極端に減っていく。「不安感が強い」と精神的な不調を訴え、以前のようにFXができなくなったと言い、案の定というか、4月分の振り込みはなく、良子さんは不信感を募らせていく。

振込は遅れ、約束の金額に程遠く

法人税や住民税などの支払いに窮していることを伝えると、「早く会いたすぎるよ。大きいの(投資案件)終わるまで満足行く金額じゃないかもしれないけど、許してくれるかな?」とのメッセージ。5月15日に振込はあったものの、320万円と約束の700万円には程遠い。

5月31日、京都にやってきた岡容疑者はたった2時間の滞在で東京へ戻った。カネの話はエスカレートして「母親名義の1億円の預金を投資に使えないか?」と迫られ、あまりのしつこさに「母が全部使った」とかわしたという。

5月分の振込もなく「両親の治療費などもあるため頂くのは難しいでしょうか?」とメッセージを送ると、「全部返金するのでお別れしたい」と返信がきた。6月4日のことだ。フェイドアウトの可能性が現実味を帯びてきた中、良子さんは3日後の7日に地元の警察署に相談を持ち掛けた。

一方で、連絡が途切れないようにすべく、「やり直したい」旨を岡容疑者に向けると、彼は「あと5000万円ない?良子が母親にプレゼントした実家を売ったらいいじゃん。それならFXで余裕を持って稼げる。デカいの入ってきたら良子に10(億円)渡して本当は辞めたい」などと伝えてきた。試してみたい投資案件で150億円儲かるという青写真を描いていたようだ。

そんな中で迎えた6月10日、岡容疑者は「怖すぎるんだけど口座も凍結されて、詐欺の疑いがあるって言われたんだけど、これって何なの?」(LINEの文面)と伝えてきたのだった。(その4へ続く)

「離婚する予定なので嘘言った覚えも」「これ以上の誠意は見せられない」1億1500万円詐欺男「逮捕の瞬間」の言葉とは?【銀座ホステスの告白】(その4)

令和4年2月14日
引用 デイリー新潮

出会ってわずか10日ほどで

京都府警が詐欺容疑などで逮捕した岡寛仁容疑者(34)。婚活アプリで知り合った銀座ホステス・武田良子さん(=仮名、36)から合計1億1500万円をダマし取った疑いがもたれている。今回は京都府警が捜査に着手し、岡容疑者の口座が凍結され、妻帯者であることなどが判明してから逮捕されるまでのやり取りについてお伝えする。

これまで報じてきたように、良子さんと出会ってわずか10日ほどで計1億1500万円を振り込ませた岡容疑者は、体調不良を理由に徐々に距離を置き始めた。配当を1カ月700万円支払うという約束もすぐに反故にされ、良子さんは不信感を募らせていく。

そして迎えた2021年6月10日、岡容疑者は「怖すぎるんだけど口座も凍結されて、詐欺の疑いがあるって言われたんだけど、これって何なの?」と伝えてきた。実は良子さんからの相談を受けた京都府警が捜査関係事項照会書をもとに金融機関への照会をかけ、詐欺犯罪に使われている可能性があるということで岡容疑者の口座凍結に動いたのだった。

相前後するが、岡容疑者は、「東京ならこんな対応はしないし、京都の警察はバカばっか。弁護士連れて京都まで行くからな。ただのカネの貸し借りだ。虚偽申告罪で訴えてやるから覚悟しろ! 捕まえられるもんなら捕まえてみろ!」などと、捜査当局や良子さんへの敵がい心をむき出しにすることもあったという。

まず感謝があるべきでは

取り乱す岡容疑者とLINEでのやり取りを続ける良子さんは、「とりあえずお金を返してほしい。今まで約束を守ってもらえてないのは事実」と指摘。すると、「口座が凍結されているので返すのは不可能。1か月目に1000万、2か月目に300万円などを振り込んでおり、まず感謝があるべきでは」と返事がきた。

たしかに2か月で1300万円ほどは振り込まれていたが、良子さんはその10倍近い金額を彼に渡しているし、265万円の時計を購入してやり、その後に500万円も渡している。

「投資」に関しては、彼は「元本保証」のうえで月1000万円は「余裕で」利益を出せると言っていた。この利益については月700万円の配当という約束に落ち着いたようだが、2000万~3000万の利益が出るなどと口にしていたこともある。

相手の勝手な言い分に対して良子さんは、「“次に会うときは指輪と時計を買いに行こう、良子と良子の母親にマンションを買ってあげる、クレジットカードを渡すからそれで生活をして”と言ってきたことはLINEの履歴にも残っているでしょうから見返されたらどうでしょうか」とLINEで返信している。

また、良子さんは「3月に結んだ契約書通りに返金してほしい」と伝えたが、岡容疑者はそれに対して、「何よりも自分がやっている仕事を貴方と警察に詐欺と言われたのが本当に納得出来ていません。だったら、最初からやらないで欲しかった」と言う。

一転して謝罪してきた理由

さらに良子さんが「お金を返してほしい」と重ねると、FX口座の具体名を出し、「そこに預けてある分を引き出したが銀行口座が凍結されていて引き出せない、お前が悪い」と言ってきたという。しかし実際にそのFX口座での取引履歴はなく、良子さんが「では、どこの銀行口座に引き出したのですか? こちらで調べますので」と伝えると、それには答えないものの、一転して謝罪してきたのだった。

その後、岡容疑者自身が警察に電話をし、事態の深刻さに気付いたのか、「電話で謝罪したいから電話に出てほしい」旨のLINEがあった。だが、良子さんは「話す事はありません。私のお金は今どこにありますか?」との質問を続ける。

すると、「毎月150万円以上ずつ返済でも良いでしょうか? 元本の1億1500万円ピッタリを返済します」「良子さんにお金返したいので、我儘聞いて欲しいです。一緒に焼肉行きたいです」「本当に大至急返すので」「これしか誠意見せられないんです」などといったメッセージが届いた。

「私のお金は今どこに?」の質問には答えていないので、良子さんがその点を尋ね続けると、
「実は自分がしたい別の投資に良子のお金を使ってしまって、10月まで引き出せない」と言ってきた。

「何の投資ですか? その投資を本当にされているのか調べますので教えてください」と良子さんが言うと、「一緒に仕事してる友達に迷惑がかけられないから、それは勘弁してください」と言ったという。

良子さんは「もう笑ってしまいました」と振り返る。

家族もこの件は知っていますし

金銭のこととは別に、妻も子供もいるのにそのことを隠して「絶対結婚したい(ハートマーク)」と交際スタート当日にLINEで伝えていたことについての弁明も送られてきた。

「(岡容疑者の)家族もこの件は知っていますし、元々不仲で貴方と付き合ったので」と言い、「離婚する予定なので嘘言った覚えもありませんし、誕生日や名前を偽ったのは、好きになった人が銀座のホステスということが怖くて信用できなかった」とのこと。

さらに、彼女にも責任があるような言いぶりのLINEも。
「僕のイメージ通りの銀座のホステスって感じなんです。(FXを始めた)初月から、貴方の為に1000万も利益を出し、次は300、そこから(体調不良でFXが十分にできないという)理由も分かっていて(配当の振込が)遅れているのに今の(揉めているという)状況、僕も最大限身を守りたいので、これ以上の誠意の見せ方は出来ないです」

かなりとっ散らかっているのだが、ここまでの彼の主張を強引にまとめると、こうなる。
・1億1500万円預かって投資をして、毎月配当を支払うと約束した。実際に1か月目は1000万円、2か月目には300万円払ったではないか。そこは感謝してほしい。
・配当が減ったのは、大きなチャンスに乗ろうとして投資をした結果だ。自分の体調不良も原因だ。
・元本を全額払う意向はある。月150万円以上支払える。
・名前その他を偽っていたのは、あなたが銀座のホステスだから警戒したことなどの理由がある。家族とは不仲でもともと別れるつもりだ。
・僕のわがままを聞いてほしい。大至急お金は返す。一緒に焼肉に行きたい。
・これ以上の誠意は見せられない。


連帯保証人はほぼほぼ無理だと

もちろん良子さんは、こうした弁明に耳を貸さなかった。
「気持ちがあろうとなかろうと、名前、生年月日を偽られ、結婚の事も隠され、お金を勝手に使われてた事で信頼関係は崩れました。普通そうだと思いますよ。私は何か貴方に嘘をついたことがありますか? 貴方が返せるお金は返してください。あとは、契約書にのっとり返してください」と伝えたが、岡容疑者は「誠意の限界」と言うばかり。

その後には、「何もかも、騙す前提で、好き好んで嘘ついてた訳じゃないんですよ。だったらとっくの昔に貴方の前から消えてますよ。貴方とずっと一緒に居たかったし、楽しい事もしたかったけれど、全てにおいてタイミングが悪かっただけです」と伝えてもきたが、良子さんは、「タイミングが悪かったのではなく、貴方が使いこんだのが悪いのです」と指摘し、新たな返済に関する契約書を結ぶ際に連帯保証人を求めた。

それへの返信が「探してはみますが、連帯保証人はほぼほぼ無理だと思います」「(会社の社長を務める父親にも)話しましたが無理でしたし、その後探しましたが無理ですね。連帯保証人は絶対に無理だと思います」だった。

勘弁してもらうしか無いです

岡容疑者が提案する月150万円の返済ペースだと毎月130万円ほどの遅延金が発生することについて問うと、「遅延損害金は申し訳ないですけど、勘弁してもらうしか無いです」「元本1.15億円に対して、150万だけ毎月返済だったら、約6年4ケ月で完済です。これでは遅過ぎる上、納得してもらえないと思うので、毎月150万は確実にして、プラスαという表現にしているんです。プラスαは1000万かもしれないし、額は約束出来ないからです」と言う。

出会った頃、口にしていた投資実績に関する景気の良い話はどこへ消えたのか。そもそも投資の実態はあるのか。疑問に思うのが普通だろう。

良子さんが繰り返し、「私のお金も含めて使った今回の投資は何という名前のものですか? どこの口座にお金を入れましたか? 自分の口から本当の事を話してください」とメッセージを送ってもこれには答えず終い。「私があげた時計(265万円相当のロレックス)とか売れば少しずつでも返済できると思いますが、時計も手元にないでのですか?」と尋ねても、満足する答えはなかったという。

良子さんがこの時計を買わされた時の経緯については【その2】で触れたが、岡容疑者はデートの際に「(元本保証に加えて手数料なしで月の配当が700万円という)あり得ない次元の話してるんだから、少しくらい誠意見せてくれても良くない?」と言って時計をねだっていた。これに対して良子さんの反応が鈍いと、「ホント全然ダメだ。投資もやめとこっか」と不機嫌になったのだった。誠意の欠片でもあるなら、ロレックスを売却して返済に充てるのが筋なのだろうが、実際ロレックスは、プレゼント直後に売却されていたとされる。

余罪も含めて捜査中

最後に良子さんは「『投資で儲かりますよ』と言われ、お金を渡して、此方(こちら)が、『辞めたいからお金を返してください」と申し出てるのに、元本保証どころか、『他の自分のしたい投資に使ったので、お金ありません』と言われたら、世の中の殆どの方が、普通騙されたと思います」と伝えたが、梨のつぶて。2人のやり取りは決裂で終わった。

良子さんは共に病気を抱える両親のため、身を粉にして働いて、ようやく貯めたのが1億円超の現金だった。

「私の家の現実を知りながらも、岡は自分の口座が凍結されたとわかるまで、私に対し、母名義の預金の解約やさらなるお金の借り入れ、家の売却などを求め、私にお金を要求してきたのです。私と同じような被害者がたくさんいると警察からうかがっています。これ以上、被害者が増えないためにも、適正な捜査を進めて頂けたら、気持ちがいくらかでも救われます」(良子さん)

言うまでもないが投資は自己責任であり、「元本保証、月に1000万円の配当」などという「悪魔の囁き」そのものを疑うべきだったのは間違いない。しかし、だからと言って、ここまでに積み上げられたウソが免罪されるわけではなかろう。LINEなどのやり取りを第三者が冷静に見れば「なぜこんなウソを信じたのか」と思われるだろうが、世の中の多くの詐欺事件ではよく見られる展開であるのもまた事実。

逮捕の瞬間、岡容疑者は「サイアク~。全面否認します(笑)」と口にしたとされる。捜査関係者によると「同様の被害を訴えている女性がおり、余罪も含めて捜査中」なのだという。

 

36歳女性1億1500万円被害 結婚詐欺疑い会社社長逮捕

令和4年2月10日
引用 NHK

「結婚したい」などとうそを言って信用させ、マッチングアプリで知り合った36歳の女性から、投資名目で1億1500万円をだましとったとして京都府警が34歳の会社社長を逮捕しました。
社長は容疑を否認しているということです。

逮捕されたのは、東京・渋谷区に住む会社社長、岡寛仁容疑者(34)です。 警察によりますと、岡社長は去年3月、マッチングアプリで知り合った当時、伏見区に住んでいた36歳の女性にFX投資をすすめ、「やめたくなったら、すぐ返すよ」などとうその説明をして、あわせて1億1500万円をみずからの口座に振り込ませてだまし取ったとして詐欺などの疑いがもたれています。
岡社長は偽名やうその住所を使って既婚者であることを隠し、女性に対しては、「結婚したい」などと伝えて、信用させていたということです。
投資の配当がないことを不審に思った女性が警察に相談し、発覚したということです。
警察の調べに対し、岡社長は「1億1500万円を預かっただけでだましていません」と容疑を否認しているということです。
警察は詳しいいきさつを調べています。

 

結婚詐欺、36歳女性が1億1500万円被害 容疑の男逮捕、マッチングアプリで知り合う

令和4年2月9日
引用 京都新聞

マッチングアプリで知り合った女性に結婚をほのめかして1億1500万円をだまし取ったとして、京都府警伏見署は9日、詐欺などの疑いで、東京都渋谷区の会社社長の男(34)を逮捕した。

逮捕容疑は昨年3月、当時、京都市伏見区に住んでいた女性(36)を外国為替証拠金取引(FX)投資に誘い、「やめたくなったら返金する」と虚偽の説明をして、計1億1500万円を自身の銀行口座に振り込ませてだまし取った疑い。「預かっただけ」と容疑を否認しているという。

伏見署によると、男は昨年3月に女性と知り合い、虚偽の名前や住所を告げ、既婚を隠した上で「結婚したい」などと伝えていた。女性は投資の配当が振り込まれないため、昨年6月に伏見署に相談していた。

 


該当する方は早めに専門家へ相談してください。
専門でないと、
「あきらめなさい」
「どうせ取り返せない」などと言われます。

 

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