行政処分・事例 | 先物取引、スカイプレミアム、フリッチクエスト、投資被害、排出権、CO2

岡安商事㈱に対する行政処分について

令和4年6月24日
引用 近畿財務局

1. 岡安商事株式会社(本店:大阪市中央区、法人番号2120001136572、資本金17億3000万円。以下「当社」という。)において、金融商品取引法(以下「金商法」という。)第56条の2第1項の規定に基づく報告を求めたところ、以下の事実が認められた。

 当社は、関係会社への貸付を行うにあたり、自己資本規制比率の低下を回避するため、意図的に取引先等を迂回させて当該関係会社への貸付を行ったほか、その資金の一部を当社の劣後特約付借入の原資に充当させることにより、平成22年8月30日から令和4年2月28日までの間、自己資本規制比率を本来の数値よりも向上させ、実態と異なる自己資本規制比率を算出し、金商法第46条の3第1項に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令(以下「金商業府令」という。)第172条第1項に定める事業報告書に実態と異なる自己資本規制比率を記載して作成した上で当局に提出していたほか、金商法第46条の4に基づく金商業府令第174条に定める説明書類及び金商法第46条の6第3項に定める自己資本規制比率を記載した書面に実態と異なる自己資本規制比率を記載して作成した上で公衆の縦覧に供していた。
 また、当該期間の一部において、自己資本規制比率が金商法第46条の6第2項に定める120%を下回っていた。さらに、当社は金商法第46条の6第1項に基づく金商業府令第179条第1項第1号に掲げる場合(自己資本規制比率が140%を下回った場合)の届出を行っていなかった。

 本件が発生した背景には、当社経営陣において、法令に抵触しない形式にすれば良いと安易に考えるなど、法令遵守に関する認識が欠如していることが認められる。

2. 以上のことから、本日、当社に対し、下記⑴については金商法第52条第1項の規定に基づき、下記⑵については、金商法第51条の規定に基づき、行政処分を行った。

(1)業務停止命令
 金融商品取引業のすべての業務(顧客の決済取引等当局が個別に認めたものを除く。)を令和4年7月8日から令和4年8月7日まで停止すること。

(2)業務改善命令
① 今回の処分を踏まえた本件に係る経営陣を含む責任の所在を明確化すること。
② 法令等遵守に取り組むよう経営姿勢を刷新し、全社的な法令等遵守意識を醸成するよう努め、経営管理態勢、内部管理態勢及び内部監査態勢の充実及び強化を図ること。
③ 業務停止期間を利用して、全役職員に対し「法令等遵守の徹底」に係る研修を実施すること(研修にあたっては自主規制機関等の外部機関を活用すること)。
④ 全ての顧客に対し、今回の行政処分の内容を説明し、適切な対応を行うこと。
⑤ 上記①から④について、具体的な対応・実施状況を1か月以内(以降は3か月経過毎)に書面により報告すること。

 

 


ここまで長い行政処分は異例です。
相当な不法行為が確認されたと思います。

取引に参加された方で「おかしい」
と思う方は早めに専門家へ相談して下さい。

 

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